無限記憶

この前紹介した「時間封鎖」の続編、「無限記憶」を読んだので今回はそれを紹介したいと思います。 物語は前作「時間封鎖」から数十年後が舞台です。時間封鎖の最後では地球を覆う時間封鎖は解除され、その代わりにインド洋に未知の世界とつながる巨大なアーチが出現します。アーチの向こう側には人類が呼吸可能なように調整された惑星が存在していました。 今作ではこの新世界で育てられている不思議な少年アイザック、子供のころ失踪した父の謎を追うリーサ、彼女の元夫ブライアンを主な登場人物として物語は進んでいきます。 前作で時間封鎖を行ったとされる存在、「仮定体」が長年をかけて人類の居住に適するよう改造したとされる新世界では突如不可思議な灰が降り注ぐ現象が発生します。そんな中アイザックは灰の中から何かの声のようなものを聞き取ります。失踪した父の謎を追うリーサはその過程でテラフォーミングされた火星由来の技術である第四期処置(寿命を数十年延ばし、性格を改変する)を受けた人々と接触していきます。一応彼女の元夫ブライアンは地球では違法とされる第四期処置などの遺伝子改造を取り締まる政府機関の職員で結婚していたころ彼女の頼みで第四期の人々を探したりしていましたが、彼もまた違法な遺伝子改造を受けたと思われるアイザックや彼を育てている第四期達を追跡することになります。 時間封鎖の話は1巻で終わってしまうので今回は純粋な冒険小説、といった趣になり、前作とはそこそこ雰囲気が違います。それでも謎の存在仮定体に対し各自がそれぞれの思想をもとに正体を推測してみたり、着実に真実に近づいている感じはします。 そのうち最終巻を読んだらまた紹介します。

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