Self Reference ENGINE

ネットフリックスが新しいゴジラのアニメシリーズを作るそうで、今回はその脚本家に選ばれた芥川賞受賞のSF作家、円城塔の「Self Reference ENGINE」を紹介したいと思います。 とはいえ僕はこの小説が何を言っているのか正直よくわかっていないのですけれど。 ある日、イベントと呼ばれる事象で時空間や因果律がめちゃくちゃになってしまった世界。そんな世界で巨大知性体や人間たちの22編の短編が収録されています。 円城塔は何を言っているのか全く分からないのになんとなく情景を想像しているだけで面白く、最後の方にはなんか感動してるという作風?の作家で、処女作であるこの作品ですでにそういった作風が前面に出ています。 話をよく分かっていないうえ、あらすじ先ほど書いたとおりのあらすじなので正直なんか面白いし、以外と読みやすいから読んでみてくれ、ということしかできないので作品紹介もこれ以上できないのですが、個人的に気に入っている短編は床下からフロイト(心理学の人)が22体くらい出てくる話と靴下が巨大な石像に挑む話です。 特にフロイトの方は床下からフロイトが出てきた親戚一同の反応がなんかそれっぽくて好きです。 円城塔とはどういう作家なのかよくわかる短編集なので、ぜひ読んでみてください。

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追記 ここでのアニメは「ゴジラ・シンギュラポイント」のことですね。理解できない生命体としてのゴジラ、アニメ特有の表現がされた怪獣たち、SFギミック満載のストーリーなど個人的にとても満足度の高い作品でした。こちらもおすすめです。

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